単なる小説。2

「ヴェ・・・?何か大切なお話ですか?」

僕は不安げな顔をして

オーストリアさんを見つめた。

すると、オーストリアさんは僕を

真剣に見つめて口をあけた。

「イタリア・・・今から話すことを
         真に受けず聞いて下さい・・・」

真剣な顔を僕に向けたまま

オーストリアさんは、悲しげに僕をただ

見つめた。

「?・・・ウェ・・・?」

僕はオーストリアさんを

ただただ見つめた。

「神聖ローマ君は・・・」

オーストリアさんが

覚悟を決めたかのように口を大きく広げた。

ボーンボーン

オーストリアさんがその言葉を

言うと同時に

屋敷の柱時計が同時に鳴った。

「****しました・・・。」

そう・・・オーストリアさんが

言った。

この瞬間・・・

僕の心の時計は止まってしまった。

目の前が真っ暗になっていくのが

自分でもわかった・・・。

足はがたがた震えだし

顔は・・・自分でもなんて顔を

していいのか分からなくなっていた。

「嘘です・・・嘘と言って下さい!!」

涙をこらえて・・・

僕はオーストリアさんに怒鳴った。

「・・・・・・・」

オーストリアさんは僕を

あわれんだ目で見つめてくる・・・

だまりこんだまま・・・

僕はだまりこんだまま

がたがた震えた体を必死に

抑えて、部屋に

走って行った。



今回はここまでです。

ありがとうございました。